Z-Notes

主にZBrush、3dsMax、3d-Coatなどの3DCGアプリに関する覚え書き。

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3Dオブジェクトから作ったアルファでカスタムブラシの覚書

今回はこのチュートリアル動画「Custom Brushes using Zbrush and Max」 の内容をもとにアルファの作り方とそれを使ったカスタムブラシの作り方や設定等の解説をしてみましょう。

特にこの動画を選んだのに意味はありません、何かきっかけがないと記事を書くのが難しいからと言う理由だけですw。

この動画では3dsMaxで作った円錐状の3Dオブジェクトからアルファを作っていますが、もちろん同じ様な事はZBrushだけでもできます。

ここではこの動画とは違った方法で同じような効果があるカスタムブラシを作ってみます。

まずドキュメントサイズを「512x512」に変更します。このドキュメントサイズはプロジェクトとして保存しておくと以後同様の手順でアルファを作る時に便利でしょう。

alpha-custom-01.png


プロジェクトの保存方法など基本的な操作についてはいちいち解説しないので初心者の方は「非公式、ZBrush初心者のためのZBrush入門のまとめ」で基本的な操作を身に付けて下さい。


「Tool」パレットから「ConeD」プリミティブをロードします。

円錐形の尖った部分をまっすぐ正面に向け、ドキュメント枠との余白をある程度取るようにスケールして中心に配置します。

alpha-custom-02.png


「Tool」>「Geometry」で「Divide」ボタンを数回押しなめらかな形状にします。この形状にスカルプトするわけではないのでポリメッシュに変換する必要はありません。

「Standard」ブラシを選択します。ブラシ選択ウィンドウの「Clone」ボタンをクリックし「Standard」ブラシの複製を作ります。

(これは必ずしも必要というわけではありませんが再起動するか「Reset All Brushes」するまでオリジナルのブラシが使えなくなるのでやったほうが無難でしょう。)

複製されたブラシの名前には末尾に番号が付きます。

alpha-custom-03.png


UI左の「Alpha」アイコンをクリックし開いたポップアップウィンドウの一番下にある「GrabDoc」ボタンをクリックします。

alpha-custom-04.png


「Alpha」アイコンにドキュメントの3D形状をもとにした深度情報から新しいアルファが作られ表示されます。

alpha-custom-05.png


この操作で作られたアルファを「DragRect」ストロークで「Dam_Standard」ブラシのアルファと比較してみると下のような感じになります。

alpha-custom-06.png


円錐から作られたとわかる直線的でエッジの付いた特性を示しています。

しかしこれはあくまでもディフォルトの状態であって後でいくらでも変更可能だし、設定次第でほとんど「Dam_Standard」のアルファのようにもなるし全く別なものにもできます。

チュートリアル動画と違うのは円柱の向きが反対なのと平坦な部分が回りにあることです。

またこの動画の形状には少し問題があります。

このように基準となるサーフェースの両側に出っ張りがあると手動で平坦部分の深度値を示す「MidValue」値を設定しなければならず、少々作業が面倒になります。

alpha-custom-07.png

この様にサーフェースの一方向にだけ出っ張りある場合、最も簡単なのは必要ない限りはキャンバスの余白を使ってアルファを作る事です。

alpha-custom-08.png

「必要ない限り」という事は必要な場合もあるということです(例えば下のような手描きのストロークからアルファを作るような場合など)。

alpha-custom-09.png


それはさておき、とりあえず反転した向きの問題を解決しましょう。

これにはいくつかやり方があります。

・.設定等はそのままでブラシの使用時に「Alt」キーを併用する。

・「ZSub」をオンにしてブラシを保存する。

・ アルファを「Invert(白黒反転)」する、などです。

ここではアルファを白黒反転します。

「Alpha」パレットの「Invert」ボタンをクリックします。

「Modify」サブパレットで「MidValue」スライダーの値を「100」に変更します。

このように一方向のみの深度を持ったアルファは枠近くの平坦な部分の色が完全な白か完全な黒になるので「完全な白」の場合は「100」、「完全な黒」の場合は「0」に「MidValue」値を設定すればいいだけです。

alpha-custom-13.png


ただしサーフェースの両方向に凸凹をつけるようなアルファの場合適切な中間値を試行錯誤しながら手動で見つけるしか無いので厄介です。

alpha-custom-10.png


正しく「MidValue」を設定できないと枠の部分に段差ができます。

しかしこの段差は「MidValue」値を合わせただけでは完全には解消されません。それはアルファのグレースケールが8ビットで256階調、16ビットで65536階調あるのに対し「MidValue」は0~100までしかステップが無いので当然といえば当然でしょう。

こう言う場合よく「Rf」スライダーを使って解決するようですが段差の輪郭が丸くなるだけだし、周辺部分のアルファのディテールが失われたりする事もあるので必ずしもうまい解決方法ではありません。

もっとも段差が目立つリフレクション系のマテリアルによる画像。

alpha-custom-11b.png


「MidValue」値だけでは限界があり「Rf」で多少目立たなくなるがあまり強くするとオリジナルのアルファに影響を与えます。

それでもリフレクションのないマテリアルで見るとほとんど問題なく使えそうですが…。

alpha-custom-12.png


以前このブログで「Surface」モードを使うと最適な「MidValue」値を自動的に設定してこの段差が完全に消えると言うようなことを書きましたが現在のバージョンでは「Surface」モードは正しく機能しておらずデタラメな「MidValue」が設定されます。

そもそも記事を書いた当時、本当に「Surface」モードがそのように機能していたかどうかも少々怪しく思えますが、その時のバージョン(4R2b)がすでにインストールされていないので確認のしようがありません。

もしまだ4R2bをインストールしている人がいたら確認して教えてもらいたいですね。

ZBrushがアップデートされる時に今まで普通に使えていた機能がうまく使えないというようなことが度々あるのでこれもその類かもしれません。

中には最初から正しく機能しないのもあったりもするしベータテスターって何テストしてんだろう?って話ですw。

まあ不具合を報告しても開発が無視している可能性もあるでしょうからベータテスターだけを責めることはできないかもしれませんね。


さてアルファが完成したらメッシュにテストスカルプトしながら設定を調整します。

ここでは主に「Alpha」>「Modify」サブパレットにあるカーブエディタを使って調整し、「く」の字型にスカルプトできるようにしてみました。

alpha-custom-15.png

ZBrushでカーブと名前の付くものはどれもイマイチな仕様なので直感的では無く何度も試行錯誤しながら設定するしかありません。「Alpha」のカーブには「AccuCurve」の機能も無いのでなおさらです。

「Invert」した場合としない場合はでは互いに「fH」と「fV」の両方を使って上下左右に反転したカーブ形状に相当することを覚えておくといいでしょう。

このカスタムブラシは「MAHcut Mech A」ブラシと似たような効果がありますが「Brush Modifier」が「0」なのでメッシュが強くピンチされません。

またこれはよりエッジをくっきりさせるため通常「Focal Shift」を「-100」にして使います。

ハードサーフェースモデリングのスジ彫りなどにも使えるように「LazyMouse」をオンにしてかなり強めに「LazyRadius」を設定しました(「Stroke」>「Lazy Mouse」)。

「LazyRadius」を大きくする時は同時に「LazyStep」を小さくするとストロークが滑らかになります。

また「LazySmooth」を大きくしてレイジーマウス効果をより強くすることができます。

alpha-custom-14.png

ブラシの設定が全て終わったら球形のオブジェクトにスカルプトし、「Brush」パレットの「SelectIcon」ボタンを「Alt」キーを押しながらクリックします。

これによってこの球オブジェクトがブラシのアイコンとしてキャプチャされます。

alpha-custom-16.png


キャプチャする時に「Shift」キーを押しながらカメラを回転させて座標軸に整列するようにしておくと画像が小さくなりません。

alpha-custom-17.png


「Brush」パレットの「Save As」でこのブラシを保存します。

ブラシをZBrushのインストールのフォルダにある「ZStartup」>「BrushPresets」フォルダーに保存すると起動時に読み込まれブラシの選択ウィンドウから選択することができるようになります。


もうひとつ下のようなアルファを使ったブラシも作ってみました。これは同じく「Cone3D」プリミティブを「Initialize」で「HDivide」を「4」にし、「Deformation」>「Rotate」で「Z軸」に「45度」回転させたものを「GrabDoc」したものです。

alpha-custom-18.png


これも円錐の時と同じようにアルファを「Invert」してカーブを編集しました。こちらの方がよりエッジのシャープなスジ彫り用として使えそうです。

またストロークの接するところでアーティファクトが出ないように「DepthMask」の設定をしました。なお「DepthMask」は「Alt」キーでは反転されないので注意が必要です(「Brush」>「Depth」)。

alpha-custom-19.png

調整が終わったら前と同様ブラシアイコンを作ってブラシを保存します。今回はキューブ形状でブラシアイコンを作ってみました。

alpha-custom-20.png



続いて「DragRect」や「DragDot」ストロークでスカルプトするのに使うアルファをいくつか作ってみましょう。


ドキュメントサイズは同じく512x512です。パースやシンメトリーはオフにします。

「Tool」パレットから「Plane3D」プリミティブを選択してポリメッシュに変換したら数回「Divide」します。

平面オブジェクトがまっすぐ正面に向け、下のようにマスクします。

alpha-custom-21.png


「Ctrl+W」でマスク部分をポリグループ化します。

「Move」モードに切り替えて平面オブジェクトの中心部分を「Ctrl」+クリックするとその部分のポリグループ以外がマスクされます。

「Shift」キーを押しながら両端がマスクの境界にピッタリ合うようにアクションラインをドローします。

alpha-custom-22.png


カメラを平面を側面から見るように変更します。アクションラインの終端をドラッグして下のような形にします。

alpha-custom-23.png


斜めから見るとこんな感じになります。

alpha-custom-24.png


再びカメラを側面から見るようにし、長い方の斜面にそうようにアクションラインを傾け、一番下の角にアクションラインのちょうど真ん中が来るように伸ばします。

alpha-custom-27.png


正面から見てアクションラインを中心に置きます。

「Brush」>「Curve」で「Reset」ボタンを押してカーブを初期化し、「AccuCurve」をオンにします。

alpha-custom-25.png


マスクがドローされたままになっていることを確認します。マスクがクリアされていた場合は再度平面の中央を「Ctrl」+クリックし、アクションラインをドローし直します。

「Scale」モードに切り替え、アクションラインの真ん中のサークルから「Alt」を押しながら始点方向にドラッグします。

これによってテーパーのような効果が出ます。

alpha-custom-26.png


「Draw」モードに切り替え、「MaskRect」ブラシを選択し「Ctrl+Alt」を押しながらマーキーをドローしてマスクされていない範囲を拡大します。

alpha-custom-28.png


もう一度「Scale」モードに切り替え、平面を正面から見たカメラ位置で「Shift」を押しながら中心にアクションラインをドローします(重要)。

アクションラインの始点と中心が凹んだ部分より少し外側になるようにします。

alpha-custom-29.png


上でやったようにもう一度「Alt」を押しながらアクションラインの中心から始点方向にドラッグします。

alpha-custom-30.png


この時「Brush」>「Curve」でカーブを編集してから行ってもいいでしょう。

alpha-custom-31.png


エアインテークのような形状が出来ました。

alpha-custom-32.png


「Shift」を押しながらカメラ操作して平面を真っ直ぐに正面を向け、キャンバスに余白が残らないよう少しはみ出す程度にスケールします。

「Alpha」>「Transfer」またはアルファ選択ウィンドウの「GrabDoc」をクリックしてキャンバスの深度情報からアルファを作ります。

alpha-custom-33.png


作成したアルファ画像は「Alpha」パレットまたはアルファ選択ウィンドウの「Export」ボタンで保存します。

「Standard」ブラシを選択してこのアルファを使ってみます。

このアルファは周囲が完全な白なので「Alpha」>「Modify」の「MidValue」を「100」に設定します。

「DragRect」ストロークを選択し、「Focal Shift」を「-100」に設定します。この値が最もアルファの特性がフラットに出ますがまだ完璧ではありません。

それは「Focal Shift」の「-100」のカーブ(「Brush」>「Curve」)がディフォルトでこのように設定されているためです。

alpha-custom-34.png


このカーブを下のように編集し「AccuCuve」をオンにすればフラットになります。(グラデーションのほとんど無い「Alpa14」などで確認するといいでしょう。)

前にも言ったようにカーブの仕様がイマイチなためこれでも厳密には完璧ではないのですが実用上問題ないでしょう。

alpha-custom-35.png


「Blur」の値を上げるとエッジが滑らかになります。

alpha-custom-36.png


「Alpha」のタイル設定やアスペクト比を変更する裏ワザ、「DragRect」のドラッグ中に「ShiftSpace」キーを押す裏ワザなどを使ってこのようなテストをしてみました。

このように単純なアルファをいくつか組み合わせて使用するほうが複雑なアルファを作って一発でやるよりも応用が効いていいかもしれません。

alpha-custom-37.png


何故か角が一部欠けていますがいい感じなのでそのまま使いました(矢印)。これも何か裏ワザとして使えそうですねw。

追記>「Alpha」パレットで変更を加えた結果をアルファとして保存する場合は(「Alpha」>「Transfer」>)「Make Modified Alpha」した後に「Export」する必要があります。

また「Focal Shift」設定も一緒に保存するにはブラシとして保存する必要があります。編集したカーブのみを(「Brush」>「Curve」>)「Save」で保存することもできます。<


そういやちょっと前にツイッターでやたらとZBrushの裏ワザ連発してた人いたけど、全部マニュアルに載ってる基本的なものばかりでワロタわw。

ちょっと思ったより長くなったので続きはまた後日。


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