Z-Notes

主にZBrush、3dsMax、3d-Coatなどの3DCGアプリに関する覚え書き。

3ds Max ステートセットのチュートリアル(その2)

続きです。 「 Using State Sets - Part 2 - Creating State Sets」


基本的な事については学習したので、いよいよつぎはこの特定の問題を解決する知識を手に入れる番です。

必要なら変更していない同じシーンファイルを開き直します。

アニメーションされたシーンを見る時は、それを特徴づける様々な要素に分析的な目を持ち続ける必要があります。

この「金庫室」自体は背板として非常によい役割をしています。その後ろには何もなくそこにはカメラさえもほとんど近づきません。

つぎにPOV(第一人称視点)の主人公と金庫室の間にはアニメーションが付けられたセキュリティドアがあります。

最後に、視点となる主人公の一部であるアニメーションが付けられた腕があり、120フレームから200フレームの間でそれがドアの一部を覆っています。

レンダリングパスを計画するにあたり、何が前にあり何が後ろにあるか、この認識を明確にすることが重要です。

この場合は、金庫室>ドア>腕が後ろから前の順になっているのは明らかです。

なのでそれに応じてレンダリングパスを計画します。

「ステートセット」ウィンドウが表示されていることを確認します。

前に説明したように、この段階では「State01」と言う名のディフォルトのステートセットが一つだけ表示されています。

この既存のステートセットの名前を「Vault」に変えます。

このステートセットを定義するため「Record」ボタンをクリックします。

このステートセットは「vault(金庫室)」だけで作られているので、他の全てのオブジェクトをシーンから非表示にする必要があります。

選択セットで「Arm」を選択し「選択を非表示」します。

同様に選択セットの「Security Door」を選択してこれも「選択を非表示」します。

「POV」をレンダリングするのに必要なカメラビューがアクティブになっているのを確認します。

この時点でこのシーンをテストレンダリングする場合は現在選択されているスキャンラインレンダラーを使い「vault」だけをレンダリングします。

もちろん、必要なのは1フレームだけでなく全てのシーケンスのレンダリングですが今はこれだけでいいでしょう。

まず第一に、このレンダリングにはカラーからライト、シャドー、さらにコンピュータースクリーンの自己照明マテリアルにいたるまで全ての種類の情報が含まれていることに注目します。

これはビューティーパスとして知られていますが、合成されていて、しばしばこの情報はより上手くコントロールできるようにするため分離する必要があります。

(ビューティーパスは通常シャドーやスペキュラ、リフレクションなどを含まない純粋なディフューズパスまたはカラーパスの別の呼び方と言う定義もあるようで、ここではそれらを全て含めたものとして言っているようだ?翻訳が悪いのかな?)(3D Render.com(英語)参照)


この例では、かりやすくするために自己照明チャンネルだけを分離して抽出し、それをより操作しやすくします。

レコードモードがオンになっている状態で、「レンダリング設定」ダイアログを開きます。

「Render Elements」タブを開き「追加」ボタンをクリックします。

リストの下の「自己照明」を選択して「OK」をクリックします。

これで個別のレンダリングパスとしての自己照明を加えます。

ここでカメラビューをテストレンダリングすると、ビューティーパスに加えて「自己照明」として定義されている画像が個別にレンダリングされることになります。

これはより光り輝く部分を作るポスト処理で使うことができます。

「共通設定」タブに戻り「時間出力」で「アクティブ タイム セグメント」に設定をします。これは一つのフレームだけでなく、全体のアニメーションをレンダリングさせるようにします。

最後にもう一度、カメラビューがアクティブになっていてレコードモードがオフになっているか確認します。

ここで「レンダリング設定」ダイアログを閉じることもできます。

この時点の状態で結果を受け入れて満足することもできますが、アンビエントオクルージョンパスが無いためレンダリングは実際には完成していません。

アンビエントオクルージョンはレンダリングの質を向上させるのに大変役立ちます。

アンビエントオクルージョン効果を作り出すには多くの方法があり、そのいくつかはこの学習チャンネルの他のチュートリアルで扱われています。

ここではクイックシルバーレンダラーを使ったAOパスを得るための非常に素早く簡単な手順を用います。

新たなステートセット作成してそれに「Vault AO」と名づけます。

これをアクティブに設定した場合、全てのオブジェクトが表示された元のシーンの状態に戻ることに注意します。

この新しいステートセットでレコードボタンをクリックします。

必要のないオブジェクト、「Arm」と「Security Door」を非表示にします。

今のところこの手順は以前に行ったものと似ていますが、今からそれを変更しようとしているところです。

アンビエントオクルージョン効果を作るには全てのオブジェクトに白いマテリアルを適用する必要があります。

全てのオブジェクトを選択し「スレートマテリアルエディタ」を開きます。

新しいスタンダードマテリアルを作ります。

それを白くして「自己照明」を100%にし、シーンのすべてのオブジェクに適用します。

マテリアルエディタを閉じます。

カメラビューが真っ白になり全ての物体が見えなくなりました。

これは全てのオブジェクトが完全な自己照明である場合、正常なものです。

ビューポートを「シェーディング」から「リアリスティック」モードにします。

何かが見え始めます。

アンビエントオクルージョンは特定の角度でサーフェースが近づくところにコントラストを加える事によって効果を出します。

ポスト処理でこの白と黒の情報を使うことでかなり大幅にレンダリングの質を高めることができます。

この手法はもちろんマップとしてレンダリングするためです。この時点でスキャンラインレンダラーは役に立ちません。

ここでは基本的にはビューポートで見るためにレンダリングを有効にするハードウェアレンダラーのクイックシルバーレンダラーを使う必要があります。

「レンダリング設定」ダイアログを開きます。レンダラーを変更する前に「Render Elements」タブを開きレンダリング要素のパスを有効にします。

コンピュータスクリーンと蛍光灯の自己照明パスはすでに別のステートセットのものでありここでは必要ありません。

「共通設定」に戻りレンダラーをスキャンラインからクイックシルバー・ハードウェアレンダラーに切り替えます。

次に「レンダラー」タブを開きます。

クイックシルバーでは、反復の数または固定した時間を明示することでレンダリング時間を定義することができます。

「時間」はより予測しやすく、この例の用途では3秒で十分でしょう。

このパネルの下の方でレンダリングしたいものを定義できます。

シャドーのレンダリングは必要ありませんが、アンビエントオクルージョンは必要です。

「強度/フェード」値は明るいエリアと暗いエリアの間のこのトラストをコントロールします。ここでは「1.5」に設定しますが、これを必要な値で試して見ることもできます。

「半径」値は暗い部分の広がりをコントロールします。これも少し試行錯誤する値です。これをここでは10~12の間で設定します。

カメラビューを再びテストレンダリングします。ポスト処理で素晴らしい効果を出すのに使う事ができる最適な白黒画像が得られました。

コンポジットした時、これはビューティーパスに深みと奥行きを与えます。

「共通設定」タブに戻り「時間出力」を「アクティブ タイム セグメント」に設定します。

「レンダリング設定」ダイアログを閉じ、カメラビューがアクティブでレコードモードがオフなのを確認します。

「Ctrl+D」を押してシーンのすべてのオブジェクの選択を解除します。

アクティブなステートセットを交互に切り替え、その違いに注目します。

ひとつでは「シェーディング」ビューでカラー情報が見られ、もう一方では「リアリスティック」ビューポートでAO情報が見られます。

これら2つのステートには異なる2つのレンダラーも使われ、1つのステートでは「自己照明」パスを個別にレンダリングするように設定されています。

背板としての働きをさせる「vault」のレンダリングに対処するためのステートセットはこれで完成しました。

次の動画では、セキュリティドアとアニメーションが付けられた腕を定義するステートセットを完成させます。



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